医学 一口メモ

熱中症 あるいは 軽い脳梗塞 ??

  • 倦怠感、めまい、生あくび … 熱中症の症状を来しても“軽い脳梗塞”が隠れている場合があります。

  • 何かおかしい! すぐに「FASTチェック」を…
    ・顔がゆがんでいる( Face )
    ・手に力が入らない( Arm )
    ・言葉がもつれる( Speech )
    ➡ 一つでもあればすぐ来院を!

MRIによる 脳梗塞・熱中症 鑑別診断

気温の急激な変化で、脳に「Heat Shock Protein」が蓄積し、様々な症状が起きてきます。

  • 小脳 → めまい、立ちくらみ、歩行障害
  • 海馬、側頭葉 → 記憶~認知機能障害
  • 外包、被殻 → 運動障害
  • 視床 → 知覚障害~感覚異常
  • 前頭葉 → 性格~人格の変化、意欲低下

夏場の脳梗塞

◆ 脳出血 → 冬に多い(寒暖差で血圧の変動が大きいため)

◆ 脳梗塞 → 季節による変動はないが、夏は“脱水”の影響が加わる

夏場の脳梗塞

  • 症状が軽く、熱中症と考え、すましてしまう事多し
    → “ちょっとおかしい”位の感じ
  • 危険因子の管理:糖尿病、高血圧、心房細動、脂質異常症
  • 脱水の予防、改善に努める

熱中症?脳梗塞?“軽症の脳梗塞”を見逃さないポイント

夏に気をつけたい“軽症の脳梗塞”を見逃さないためには、特徴的な症状をきちんと知っておくことが大切です。

特に、顔・腕・脚などの片側だけに症状が現れた場合は要注意。
「熱中症だろう」と思い込まず、少しでもおかしいと感じたら、以下の方法でチェックしてください。

FASTチェック

顔(Face)

(鏡に向かって)にっこり笑う、「イー」「チーズ」などと言ってみる。

 ↓

口や顔の片側がゆがんだり、下がる場合は、脳梗塞を疑う。

腕(Arm)

目を閉じて、手のひらを上に向けて、両腕を前に伸ばす。

 ↓

片方の腕が下がったり、手のひらが内側に向いたりする場合は、脳梗塞を疑う。

言葉(Speech)

「今日はいい天気です」「パタカ・タカ・タカ」など、短い文を繰り返し言ってみる。

 ↓

ろれつが回らない、言葉が出ない場合は、脳梗塞を疑う。

これらのサインが1つでもみられたら

時間(Time)

症状が起きた時刻を確認して、すぐに救急車を呼ぶ。

猛暑日の飲み物

水分補給時の注意…

  • 何を飲むか? → 糖尿病になる“危険な飲み物”も多くあり!

  • 糖分の種類…
    1.ブドウ糖、でんぷん → エネルギー源として、全身で処理できる:安全
    2.果糖
     ・肝臓でしか処理できない
     ・肝臓に負担がかかり、倦怠感、空腹感を覚える

要注意の飲み物

◆ 果汁100%のジュース

◆ スポーツドリンク、エネルギードリンク

ブドウ糖、果糖、液糖 → 果糖の塊:量に注意!

高果糖、液糖 → 果糖の塊:量に注意!

美容ドリンク:肌荒れ、シミ、しわを防ぐ!?
 ・糖の種類、量を確認 → 高血糖は美容の大敵
 ・体の構成要素:基本的には“蛋白質”
  高血糖 + 蛋白質の結合 = 糖化ストレス
  糖化した蛋白質AGEs(終末糖化産物)が蓄積する
 ・蛋白質の本来の構造、働きが出来なくなる
  コラーゲンを多く含むドリンクあり
  糖化ストレスを加速する!
  → 必要最低限のブドウ糖は、肝臓で作り出されるブドウ糖の入った飲み物をとる必要はない

  • 三ツ矢サイダー、キリンレモン、コーラ、コーヒー …
    → 糖分が極めて多い要注意!

  • 微糖コーヒー、紅茶 …
    → 糖分あまり高くない無難な飲み物!

  • 日本茶、無糖のコーヒー・紅茶、ルイボスティー …
    → 水分補給には最適!

免疫とは…

  • 免疫 → 外部の異物を排除し、内部環境を一定に保つ、体の大事な防御システム
        ・抗原:外からの侵入者(細菌、ウイルス、毒物、異物等)
        ・抗体:外の敵を攻撃、死滅、排除させる兵隊(免疫細胞、抗体)

自分、他人を区別(識別)する

免疫系 → “自己・非自己”を識別する体の仕組み

  • 自己には反応しない
  • 非自己を効率よく排除する
 ↓

  • 細胞性免疫:細胞が直接攻撃して排除する
  • 体液性免疫:抗体が攻撃して排除する

  • 免疫学 = 医学の最先端をいく分野
    ・利根川 進:日本人初のノーベル医学、生理学賞 受賞者
          ・受賞理由:抗体の多様性(1987年)
    ・ベーリング、北里柴三郎:破傷風、ジフテリアの抗毒素(抗体)の発見
          ・第一回ノーベル医学、生理学賞 受賞(1890年)
    ・坂口志文:制御性T細胞 → 末梢免疫寛容に関する発見
          ノーベル医学、生理学賞 受賞(2025年)

  • 最近の事件 → 点滴に大便を混入させ、死亡させた!
    ・大便1gに約1兆個の腸内細菌 → 白血球が敵と見なし攻撃開始
     → NO(血管を広げる)の大量発生 → 血圧の急激低下 → ショック
    ・細菌の異常増殖が続く → 排除すべく免疫反応が過剰に働く → 多臓器不全

ワクチン … 人為的に免疫を獲得する医療行為

  • 毒性をなくすか、弱めた病原体やその一部を抗原として体内に入れ、それに対応する抗体を作らせて、免疫を獲得させ、感染を予防する医薬品。

  • 抗原を接種し、それぞれの病気の“抗体”を作り、感染を防ぐ
    ・生ワクチン  → 本当の病原体:ごく微量で弱毒化している
    ・合成ワクチン → 病原体の核の部分等を使い、抗体を作る

  • 病原体を加工する従来の方式よりも、遺伝子情報を用いる方式の方が、迅速に開発を行える利点がある。

  • 病気(肺炎、インフルエンザ、コロナ等)の予防、重症化の軽減、死亡を防ぐ

帯状疱疹ワクチン

帯状疱疹とは…

  • ウイルスによる感染症 → 水痘・帯状疱疹ヘルペス、単純ヘルペス

  • 日本人成人
    ・90%体内にウイルスを持っている
       幼少期“水ぼうそう”に感染
    ・帯状疱疹になる可能性高い

  • 免疫力が低下している時に発病する
    ・要因 → 病後、加齢、疲労、ストレス 等
    ・80歳までに“3人に1人”が発病
    ・発病率
     ・50歳代から増えていく
     ・患者の70%が50歳以上

  • 障害、後遺症…
    ・眼 → 角膜炎で視力低下、失明
    ・耳 → 難聴、耳鳴り、めまい
    ・脳 → ヘルペス脳炎(てんかん、認知機能障害、アルツハイマー病)

1.水ぼうそう(水痘)

はじめて感染した時は、水ぼうそうとして発症します。

2.潜伏感染

治った後もウイルスは長い間体内に潜んでおり、普段は免疫力によって活動が抑えられています。

●痛みがひどくて、眠れない

3.免疫力低下

加齢やストレスなどで免疫力が低下すると、ウイルスが暴れだします。

●顔や首の発疹が気になって、外出できない

4.帯状疱疹

ウイルスは、神経に沿って移動、皮膚に到達し、帯状疱疹を発症します。

●痛くて、家事や仕事ができない

ワクチンの接種…

帯状疱疹ワクチンの種類と特徴


生ワクチン不活化ワクチン
成分ウイルスを弱毒化ウイルスを無毒化
免疫抑制状態や免疫不全の人受けられない受けられる
接種回数1回2回
予防効果50~60%90%以上
持続期間5年程度10年程度
副反応接種部位の痛み、腫れ、発赤

接種部位の痛み、腫れ、発赤

筋肉痛、倦怠感、発熱

費用1万円程度2万円程度×2回

高齢者が接種を検討すべき主なワクチン

定期接種

インフルエンザ65歳以上は毎年1回 ※
新型コロナウイルス65歳以上は毎年1回 ※
肺炎球菌65歳で1回 ※
帯状疱疹65歳で1回 ※
(2025~29年度の5年間は、70~100歳の5歳刻みで1回接種を受けられる)

任意接種

RSウイルス60歳以上と、50歳以上で基礎疾患がある人は1回

※ 60~64歳で基礎疾患がある人も接種の対象

症状が現れやすい部位

  • 症状は体の左右どちらか片側に現れるのが特徴
     
     胸や背中   31.2%
     腹部、胴回り 19.6%
     顔や頭部   17.6% など

石川博康ほか「日本皮膚科学会雑誌」2003年より

※症状には個人差があり、「皮膚の違和感」や「かゆみ」から、「ズキズキと針で刺されたような痛み」「焼けるような痛み」など、さまざま。